ヨガ哲学と現代社会 ― 私たちは、共にどう生きるのか ―

「幸せになりたい。」 そう願うことは、ごく自然なことです。 しかし、もし私たちが追い求めている「幸せ」そのものが、一時的な感情に過ぎないとしたらどうでしょうか。 古代インドのヨガ哲学が目指したものは、幸せな出来事を増やすことではありませんでした。 それは、決して失われることのない、本来の自己に目覚めることです。 今回は、現代社会が考える「幸福」と、ヨガ哲学が伝える「真の幸福」の違いについて考えていきます。
私たちは、歴史上もっとも便利で豊かな時代を生きています。 しかし、その一方で、生きづらさや孤独、不安を抱える人は増え続けています。 なぜでしょうか。 それは、お金や物が足りないからではないのかもしれません。 古代インドのヨガ哲学は三千年以上前から、「人間は、何を手に入れても満たされない心」を見つめ続けてきました。 本シリーズ第一話では、「豊かさ」と「幸福」の違いを通して、現代社会が抱える根本的な問いを考えていきます。