前回の記事では、
2019年にインドで起きた大きな出来事についてお話ししました。
私は警察に保護され、
着の身着のまま日本へ帰国しました。
それまでの人生を振り返っても、
大きな転機の一つだったと思います。
けれど人生は、
さらに予想もしない方向へ進んでいきます。
2020年。
世界中が経験した出来事です。
新型コロナウイルスによるパンデミック。
国境が閉ざされました。
飛行機が飛ばなくなりました。
世界中の人々が移動できなくなりました。
当然、私もインドへ行くことができなくなりました。
それまで私は、
毎年インドへ通う生活を続けていました。
インドと日本で養成講座を開催し、
学び、
生徒さんを連れて行き、
日本とインドを行き来することが当たり前になっていました。
それが突然止まったのです。
夫とも会えません。
インドにも行けません。
先の予定も見えません。
けれど不思議なことに、
私はそれを不幸だとは感じませんでした。
むしろ、
どこかでホッとしている自分がいました。
ずっと走り続けてきたからです。
気が付けば、
私は長い間、
何かを支え続けていました。
誰かのために動き続けていました。
責任を背負い続けていました。
けれどコロナは、
そんな私を強制的に立ち止まらせました。
最初は戸惑いました。
予定がなくなる。
未来が見えなくなる。
収入も不安定になる。
世の中全体が混乱していました。
それでも時間が経つにつれ、
私は少しずつ静けさを取り戻していきます。
そして改めて気づき始めました。
私はずっと外側ばかり見ていたのではないだろうか。
誰かを支えること。
誰かを助けること。
誰かのために働くこと。
それらはもちろん大切です。
けれど私は、
自分自身を十分に労わっていただろうか。
自分自身の声を聞いていただろうか。
そんな問いが生まれてきました。
もちろんコロナ禍の中でも、
養成講座は続いていました。
形は変わりました。
オンラインです。
日本とインドをオンラインで繋ぎながら、
講座を継続していきました。
世界は止まっているように見えました。
けれど学びは止まりませんでした。
人との繋がりも消えませんでした。
そして私たち夫婦も、
距離を置きながら、
それぞれの人生を生きていました。
今振り返ると、
あの数年間は空白期間ではありませんでした。
むしろ人生の整理期間だったように思います。
走り続けてきた人生に、
初めて与えられた静寂。
そして、
本当に大切なものを見つめ直す時間。
魂が呼吸を整えるために必要だった時間。
そんな気がしています。
けれど人生は再び動き始めます。
コロナが明け、
私は再びインドへ向かうことになります。
そして夫との関係も、
新たな局面を迎えることになるのです。
次回は、コロナ明けの再会と、再び始まった挑戦についてお話ししたいと思います。
RISHIKESH YOGASHALA
Yoga Wisdom
サティヤプレーマ
