ヨガ哲学と女性の成熟① 女性は、なぜ人生の後半で大きく変わるのだろう ― 年齢を重ねることは、失うことではなく、本来の自分へ還ること ―


女性の人生は、とても豊かです。

だからこそ、多くの変化を経験します。

 

少女から大人へ。

娘から母へ。

仕事を担う立場となり、

家庭を支え、

時には親を見送り、

 

そして、自分自身の人生を改めて見つめ直す時期が訪れます。

 

こうした変化の中で、多くの女性が戸惑います。

 

若い頃には感じなかった心や身体の変化。

これまで当たり前にできていたことが難しくなる日もあります。

 

更年期を迎える頃になると、

 

「以前の自分ではなくなってしまった。」

 

そのような不安を抱える方も少なくありません。

 

現代では、その変化をホルモンバランスや加齢という言葉で説明することが多いでしょう。

 

もちろん、それも大切な視点です。

 

しかし、ヨガ哲学は、もう一つ別の見方を教えてくれます。

 

人生には、それぞれの季節があります。

 

春には芽吹き、

夏には力強く成長し、

秋には実を結び、

冬には静かに内側を育んでいくように、

 

私たちの人生にも、それぞれ意味のある時間が流れています。

 

年齢を重ねることは、若さを失うことではありません。

 

役割や肩書きだけではない、自分自身の存在に目を向け始める時期でもあります。

 

ヨガ哲学では、人は年齢や役割によって価値が決まる存在ではないと考えます。

 

母であること。

妻であること。

仕事をしていること。

 

それらは人生の大切な役割ですが、それが「本当の私」ではありません。

 

ヴェーダーンタは、私たちの本質をアートマンと呼びます。

生まれることも、老いることもなく、失われることもない存在です。

 

だから、身体が変化しても。

環境が変わっても。

役割が変わっても。

 

私たちの本質は何一つ失われることはありません。

 

むしろ人生の後半は、

その本質を少しずつ思い出していく時間なのかもしれません。

 

私は長年、ヨガをお伝えする中で、多くの女性と出会ってきました。

 

人生の転機を迎えた方。

更年期に戸惑っている方。

子育てを終え、「これから私はどう生きたいのだろう」と問い始めた方。

 

皆さんのお話を伺っていて感じることがあります。

 

人生の後半は、何かを失う時期ではありません。

本当に大切なものだけが残っていく時期なのだということです。

 

若い頃は、周囲の期待に応えようと一生懸命だった人も、

年齢を重ねるにつれ、

少しずつ「私は本当はどう生きたいのだろう」と、自分自身へ問いかけるようになります。

 

その問いは、とても尊いものです。

ヨガ哲学は、その問いにすぐ答えを与えることはありません。

 

けれど、静かにこう語りかけてくれます。

 

あなたは、何か新しい自分になろうとしているのではありません。

本来の自分を思い出していく旅の途中にいるのです。

 

だから、年齢を重ねることを恐れなくてもいい。

変化を否定しなくてもいい。

 

人生の後半は、人生が終わりへ向かう時間ではなく、

 

より自由に、

より軽やかに、

 

そして、より自分らしく生きるための、新しい季節なのかもしれません。

 

このシリーズでは、ヨガ哲学やアーユルヴェーダの智慧を通して、女性が人生のさまざまな節目をどのように受け止め、より豊かに歩んでいけるのかを、一緒に考えていきたいと思います。

 

 

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